突然ですが、日本の労働人口の約4割が低所得、所謂安月給で働いていることを知っていますか?
そもそも給料について話すこと自体、なかなか勇気がいることですよね。
多くの人は、社会で生きていくために、周りとの協調性を大事にします。
組織の中で過ごす上で、給料が上がることよりも自分の立場や評判のほうが大切という方も多いのではないでしょうか?
しかし、私たちは会社での立場がすべてではありません。
生活をより豊かにし、人生を楽しむために働いているのです。
立場を恐れずに行動する勇気を持ってみませんか?
行動力があれば、自分の未来は必ず変わります。
ブラック企業から脱却した私の昇給交渉術をお伝えします!
なぜ給料が低いまま働くことが悪いのか?
答えは簡単で、労働に対する対価は言葉や行動でなく、お金でしか払えないからです。
時間はお金と同等、もしくはそれ以上の価値があり、決して戻ってくることはありません。
『おつかれさま』『いつもありがとう』などの、労いの言葉はその場限りで消えてしまいます。
何かあったとき、守ってくれるものはお金でしかないのです。
そしてそれを得るには“時間”を割いて働くしかありません。
私たちがしていることは“ボランティア”ではなく、“労働”です。だからこそ大切な時間に値する給料をもらうことが当たり前の権利になります。
給料が低いことを納得してはいけない
給料が低いことを誰か一人でも納得してしまうと、会社の水準自体がグンと低くなります。
私は少人数の美術デザイン会社に勤めているのですが、基本的に残業代も休日手当もありません。(給料にもともと含まれているわけでもないです)31日出勤しようが、25日出勤しようが、18時まで働こうが朝5時まで働こうが、給料に変動はないのです。その業務形態は私が入社したとき既に完成されていました。
誰か一人でも仕事の安請け合いをしてしまえば、それが全体の当たり前となっていくのです。
そして一度受け入れた違和感は時間が経つとともに納得してしまい、業務は増える一方でありながら、昇給は無し!などというよくない風潮が蔓延していきます。
そして、一つの会社の水準が業界全体のレベルを下げていき、どの会社に転職しても似たような給料のまま、なんてこともあり得るのです。
そうなる前に、行動できることが大切です。
交渉する前に必要なこと
給料について見直す時にかかせないこと、それは《自分の実力が今の給料に見合っているか》の再確認です。
つまり、自分の市場価値が業界ではどのくらいに値するのかを知ることが大切になります。
ここをスルーしてしまうとただの買い被りになってしまい、マイナスになってしまうこともあるので要注意!
私が実際に交渉する前に確認したポイントは2つ。
自分の実績
まず第一に確認すべきは、自分自身が会社にどう貢献しているかです。
会社内だけでなく、同業者や業界全体でのレベルを確認できるといいでしょう。
ネットを使用すれば簡単に調べられるので、ぜひチェックしてくださいね。
また過去半年間での自分の仕事内容や業績についてのポートフォリオなどを作っておくのも効果的です。
雑務や残業について
給料のことだけを話してしまうと、お金重視の人間に思われてしまうので要注意。
仕事には売上に反映されない仕事もたくさんあります。所謂雑務といわれる仕事に、進んで取り組んでいますか?会社という大きな組織の中では、“気づいた人がやる”という決まりに甘え、気づかないふりをする人もいますよね。
全員に同じ義務があるはずなのに、気づけば毎度同じメンバーが処理しているなんてことありませんか?
『〇〇してるから給料を上げてほしいです』という伝え方ではなく、『〇〇をする人が毎度同じになっています。やる人とやらない人で何か区別をつけるか、平等になるよう対策してもらえませんか?』などと何か提案する形で伝えるのがよいでしょう。
会社のことも考えつつ、自己アピールにもつながり一石二鳥になります。
また残業代はきちんと支払われていますか?もし支払われていない場合、昇給は無理でも残業代は法律で支払いが義務付けられているので、交渉の際にきちんとその旨を伝えましょう。またその時に、労働時間が分かるもの、メールの記録やタイムカードなどなんでもいいです。
そういった証拠を持っておくと、何かあったときにも有利になりますよ。ただ残業代の未払いは2年間で無効になるので、なるべく直近のものがあるといいでしょう。
大きなポイントとしては以上になりますが、会社にとってプラスになるようなことは率先して伝えていくとポイントが高いと思います。
交渉するタイミングも大切。会社の業績が良くないときや、周囲の社員が大きなミスをしたときなどは避け、なるべく会社の雰囲気が明るいときに話すのが良いです。
また突然交渉しだすと相手も戸惑うので、事前にアポイントを必ず入れてくださいね。
具体的な交渉方法
交渉する時に、誰に相談すればいいのか悩む人もいるのではないでしょうか。
私の場合は社員が少なく、割とアットホームな会社だったので直接社長に交渉しました。
ただ、社長に伝えるのがベストということではなく、会社の大きさや、社員の距離感によって伝えるべき人は変わってきます。
お金の管理をする経理担当者などではなく、給料の決定権を持っている上司に伝えるのがよいでしょう。
私は勤務4年目になるときに交渉しましたが、こちらがしっかりとした態度で挑んだので、相手も対応をしてくれました。
上記でまとめた②つのポイントを重点的に話すのはもちろんですが、もし比較する対象がいるのであれば、そのことも織り交ぜながら話すとよいです。
私の交渉当時、10個年上の同期がいたのですが、担当する案件数が私と比べて半分程しかなく、明らかに責任比重が違いました。社員を育成する気がないなら、その分担っている社員にインセンティブを加えてほしい、という具体的な旨を伝えました。
昇給だけにかかわらず、会社が抱えている問題点をきちんと相談しましょう!そうすることで、相手が対応せざるを得ない状況を作り出せます。
その後の働き方
交渉後は今までと変わらず真面目に仕事に取り組んでいます。
私の場合、僅かですが昇給され、無駄な残業などが減ったように感じます。
正直、昇給したことよりも、一人の大切な社員として扱われたことが嬉しかったです。
会社はそう簡単に給料を上げることはできません。
今回は、小さな会社だからこそ叶った部分も少なからずあります。
大きな企業になるにつれ、社員数も増えていきますから、全員が平等に扱われることは難しいでしょう。
ただ、人は何かを変えたいと思ったとき、行動するしかありません。会社という組織の一部として働いている中で、自分が声を上げない限り、誰かが察してくれるなんてことはないのです。結果が変わらなくとも、その行動こそが待遇を変える第一歩になるはず。
もちろん、どうしても給料をあげたい!と思うのであれば、今の会社に留まる必要はありません。
社員が大勢いるように、会社も星の数ほどあるのです。
その中にはあなたの納得のいく会社もあるでしょう。もちろん、転職する場合も行動力は必要不可欠ですよ。
どの会社にいても、大切なのは自分自身で行動が起こせるかどうか、立ち向かう勇気があるかです。
読んでくれたあなたが、自分を大切にし、より良い仕事を目指せますように。