転職時の保険証切り替え手続き方法と、転職前後に医療機関を受診する際の対処

転職知識

これまで会社員として勤めてきて、いざ転職するというタイミングを迎えた時、初めて社会保険の仕組みや手続きについて疑問や不安が出てきた…という方も多いのではないでしょうか。

特に、健康保険に関しては、万が一のことがあった場合に、本人や扶養家族が慌てることのないよう、しっかり事前に把握しておきたいところです。

今回は『転職時の保険証切り替え手続き方法と、転職前後に医療機関を受診する際の対処』についてまとめました。

この記事を読むことで転職時の保険証の悩みがすべて解決するでしょう。

転職時の保険証切り替え手続き方法

退職時に必要な手続き

まず、会社を退職する際は、必ず保険証を会社に返却します。
扶養家族がいる場合は扶養家族分も返却が必要な為、慌てることのないよう余裕を持って準備しておきましょう。

ここで最終出勤日に返却してしまうパターンが多いかと思いますが、実は保険証自体は退職日当日まで有効です。

あらかじめ最終出勤日~退職日までに医療機関を受診することが決まっているという場合には、事前に退職する会社へ相談した上で、後日郵送で返却する等で対応しましょう。

転職後に必要な手続き

退職時に退職した会社から受け取る健康保険資格喪失証明書を、転職先へ提出します。

健康保険資格喪失証明書が無い場合は、年金事務所で発行してもらえることもありますが、一度退職した会社へ確認してみましょう。

新しい保険証は、通常1~3週間ほどで受け取ることができます。

あらかじめ入社~保険証受け取りまでに医療機関を受診することが分かっているという場合には、転職先を通じて健康保険被保険者資格証明書を発行してもらい、保険証の代わりとして医療機関に持参しましょう。

保険証の紛失に気づいた

保険証返却の準備中に、本人や扶養家族の保険証を紛失していることに気づいた場合は、再交付申請を行うこともできますが、受け取りまでに数週間かかる可能性もありますので、まずは会社へ相談しましょう。

また、保険証は本人確認物としても使用することができるので、特に外出中に紛失したと考えられる場合には警察署への届け出も検討してください。

失効した保険証を使用してしまった

保険証は退職日翌日以降は無効となりますので、使用してはいけません。

使用してしまった場合には、退職した会社で加入していた健康保険が負担した医療費の返還と、新たに加入する健康保険へ改めて医療費を請求する手続きが必要になります。

さらに、失効した保険証を繰り返し使用すると、詐欺罪等で罰せられることもあります。
そうなった場合面倒な手続き等が発生するため、退職日を明確にしいつまで今の保険証が使えるのか把握しておきましょう。

退職~転職先への入社までにブランクがある場合の必要な手続き

国民健康保険へ加入

退職日翌日から14日以内に、住民票のある市区町村役場で手続きします。

健康保険資格喪失証明書(扶養家族がいない場合は離職票等でも代替可)、加入する全員分のマイナンバーが確認できるもの、本人確認物を持参しましょう。

会社員の場合は、家族を扶養に入れても本人分の保険料負担のみですが、国保に切り替えると本人分のみでなく、家族分の保険料も支払う必要があります。

任意継続する

退職する会社で加入していた健康保険の任意継続を選択する場合は、退職日翌日から20日以内に手続きします。

加入条件は退職日までに継続して2か月以上の被保険者期間があること、加入期間は2年です。

健康保険協会や健康保険組合へ直接問い合わせることもできますが、ご自身の加入健康保険がよく分からないという方も多いと思いますので、一度会社へ確認しましょう。

特に扶養家族がいる方は、引き続き本人分の保険料負担のみで済むので、国民健康保険よりも保険料を抑えられる可能性があります。比較・検討をおすすめします。

ただし、会社員の時は会社が負担してくれていた分の保険料も支払う必要があります。

また、一旦任意継続とすると、途中で国民健康保険へ切り替えたり、家族の扶養へ入るということはできなくなります。

家族の扶養に入る

家族の勤める会社へ相談し、退職する会社から渡される離職票原本や写し等を提出します。

国民健康保険や任意継続への加入と違い、保険料の負担がないので、別の社会保険に加入している家族がいる場合は積極的に検討しましょう。

転職前後に医療機関の受診が必要になったら

退職前に保険証を返却したが、退職日までに医療機関を受診する場合

医療費は一旦全額を立て替えて支払った上で、退職する会社へ相談しましょう。

基本的には、後日、健康保険療養費支給申請手続きをして精算することになります。

転職後の保険証交付前に医療機関を受診する場合

医療費は一旦全額を立て替えて支払った上で、転職先へ相談しましょう。

退職前に保険証を返却していた場合と同様、基本的には、後日、健康保険療養費支給申請手続きをして精算することになります。

ただし、医療機関によっては、受診同月内に保険証を持参することで、医療機関の窓口で返金してくれる場合もありますので、受診時に確認しておくと良いです。

まとめ

『転職時の保険証切り替え手続き方法と、転職前後に医療機関を受診する際の対処』としては、

  • 退職する会社に保険証を返却する
  • 退職時に受け取る健康保険資格喪失証明書を転職先へ提出し、新たな保険証を受け取る
  • 退職~入社までにブランクがある場合は、国保or任意継続or家族の扶養に入る
  • 保険証がない状態で医療機関を受診したら一旦全額立て替え、後日精算する
  • 受診の予定があるなら、保険証の郵送返却や被保険者資格証明書の活用を検討する

転職による環境の変化で体調を崩してしまうことも考えられますし、なるべく保険証がない状態での医療機関受診は避けられるように、手続きはスムーズに済ませましょう。

タイトルとURLをコピーしました