自分の給料は安すぎるだとか割に合っていない、残業だらけで休みもろくに取れないブラック企業だなんて思ったことは社会人なら多くの人が一回くらいは思ったことがあるのではないでしょうか。
働く環境や待遇に満足できるかどうかって働く上でのモチベーションに大きく影響しますよね。
ただし給与や待遇ってなかなか変わるものではないですし、不満を持ったまま働き続けるのは心にも体にも悪影響です。
だからこそ、今の給与や待遇について考えてみましょう。
自分の給与や労働環境ってどうなの
まず自分の給与が安いと思ったり労働環境が悪いと思っている方は、なぜ給料が安い、待遇が悪いと思うのでしょうか。それは自然と何かと比較してしまっているからです。
- 自分の中の理想
- 身近な人と比較
- インターネットの記事
上記のような自分の身近な人や情報と比べてというのが大半ではないでしょうか。
しかし年齢層や地域、業種や職種によって給与の相場が違うのは当たり前ですし、土俵の違うものを比べてネガティブになることはないと思います。
確かめる方法
同じ対象で比較すると言っても、同業種・同職種の知り合いが身近にいればお互い言い合うこともできますが、周りにいることのほうが少ないですし、逆に同業種・同職種の友達と給料などの待遇面について話し合うって実際は嫌だと思います。
では他に確認する方法としてよさそうなものを考えてみました。
- 同業種・同職種の求人票を見る
- 同業種・同職種の転職サイト等でクチコミを見る
求人票を見れば自分の地域の同業種や同職種で実際に募集されている給与や待遇を見ることができるのでかなり参考になります。
また転職サイト等でも実際に働いた方の口コミを見れるサイトがたくさんあり、現状と比較することができます。
ただし求人票については同業種・同職種の求人が必ずしもあるとは限らないのと、あくまで入社時の給与を表記してあるので長年勤めている方や役職のある方は比較対象にならないかもしれません。
またクチコミについても同様のことが言えるほか全体的にネガティブな内容が多い傾向にあります。
なかなかピンポイントで給与は待遇について比較するのは難しいですね。
しかしもう一つの参考として景気動向等の調査で使うためや税務行政の基礎資料として厚生労働省や国税庁の実施している給与や雇用条件等についての統計調査をホームページで公開していますので紹介します。
※あくまで参考程度といった感じではあります。
面白い統計調査(賃金編)
民間給与実態調査(国税庁)
こちらの統計については企業規模別、業種別、年齢別、男女別などかなり細かく平均給与などを見ることができます。
ただし文字もかなり小さいくページ数も多いので見たいページに行きつくまで苦労するかもしれません。
また基本的に全国的な調査のため地域的な賃金相場の違いは含まれていません。
(東京など賃金相場の高い地域からそうでない地域が一部の資料を除き、すべてまとまった平均額になっています)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)
こちらについても色々な条件別の賃金統計を見ることができます。
国税庁の民間給与実態調査と似たような統計情報が得られますが、賃金構造基本統計調査にしかないものとして学歴別、都道府県別、役職階級別の給与統計があります。
また別のページではありますが企業規模、業種、学歴別の初任給の分布も公開されています。
賃金事情等総合調査(中央労働委員)
こちらでは所定内賃金の平均や所定外賃金の平均、時間外労働についてなどを見ることができます。ただし業種別の調査対象が少なめではあります。
3つとも集計方法は若干違いますが業種別、年齢、勤続年数などの基本的な構造は変わらないので参考にしてみてください。
面白い統計調査(労働環境編)
毎月勤労統計調査(厚生労働省)
給与や労働時間など様々な統計を月単位で公開しています。
就労条件総合調査(厚生労働省)
労働時間、休日制度、年次有給休暇の付与数や取得数などの企業の就労条件をまとめた調査です。
その他の統計
厚生労働省の統計一覧というところから給与や労働条件以外にもいろいろな統計調査が公開されています。
まとめ
自分の給与や待遇はいかがなものかということで、様々な統計調査を紹介しました。業種や職種、年齢階層など様々な視点から集計された統計です。
しかし単純に給料が高くても残業が多い可能性もありますし、有給取得率が高くても希望の日に休めているかはわかりません。
今の働く環境に不満を持つ方も多いかと思いますが、満足とまではいかなくても、納得できているだけでモチベーションも大違いだと思います。すべての情報が手に入るわけではありませんが、そのお役に立てればと思います。