転職活動においてサポートを得るために登録する転職エージェント。
転職エージェントは転職希望者をサポートすることが仕事なはずなのに、見捨てることがあるというのは本当なのでしょうか?
残念ながら、本当です。
どうして見捨てられることになるのか?
その背景には、転職希望者側とエージェント側の両方に各々の理由があります。
ここでは、双方の理由をわかりやすく説明し、見捨てられないための5つのアドバイスを紹介します。
どんな転職希望者が見捨てられるのか?
エージェントがサポートできないと考える転職希望者には以下のような共通項があります。
職歴、職務経歴に問題がある
例えば、2年の職歴があったとしても、1社に半年ずつの在籍で、合計4社で2年間の異なる企業での職歴だったとします。
このような場合、よほど正当な理由がなければ、飽きっぽくて1つどころで頑張れないタイプと見られてしまう可能性があることは想像できるでしょう。
それまでの職務経歴に一貫性がなく、いくつもの会社を転々としているジョブホッパーのような働き方をしてきた場合は、エージェントが紹介できる求人案件を見つけられない場合があります。
転職に対し積極性がない
転職は自分のことなのにもかかわらず、前向きさが見られない場合は転職の意思が低いと判断され、サポートの優先順位を落とされることがあります。
転職に対する明確なビジョンがなく、しっかり活動をして早く良い転職先を見つけたいという気持ちが伝わらなければ、エージェントとしてサポートしようと思う気持ちが薄れてしまいます。
エージェントは同時に多くの転職希望者を抱えているため、やる気があり、努力をしようと思っている人に優先的に求人案件を回そうと考えるのは当然です。
高望みしすぎ
目標を高く持つのは悪いことではありませんが、あまりに非現実的な希望を持っていると、エージェントとして対応できかねるケースがあります。
例えば、現状で年収300万円の人が、年収500万円という条件を譲らないような場合、「無理」とエージェントが判断して求人情報を紹介しないことが考えられます。
語学力が低いのに外資系企業を狙っている、理系の素地がないのにエンジニア系の専門職に就きたいといったように、希望だけが独り歩きしている人はエージェントから見捨てられる確率が高くなります。
エージェントのアドバイスを聞かない
最初の面談でエージェントは転職希望者が提出した履歴書や職務経歴書に目を通し、転職プランについてヒアリングを行います。
より良い必要書類の作成方法や希望の転職先のターゲティングなど、転職を成功させるためにエージェントが送るアドバイスを聞き入れない場合、怠け者、頑固者といった性格と受け取られ、扱いにくいタイプに分類されてしまいます。
その結果、十分なサポートが得られないという結果になることがあります。
なぜ、エージェントが転職希望者を見捨てるのか?
エージェント側が転職希望者を見捨てるときの理由は、顧客である企業との兼ね合いによるところが大きいようです。
転職エージェントは企業に転職希望者をマッチングすることが仕事
エージェントの仕事は転職希望者と人材を必要としている企業とをマッチングすることであり、どれだけマッチングしたかにより評価されます。
よって、人間性、職務経歴、年齢、考え方など、様々な理由で「マッチングが難しそう」とエージェントが判断した場合、その転職希望者のサポートを後回しにし、結果的に見捨てる可能性が生じます。
企業側に自信を持って推薦できない
転職エージェントを活用する場合、転職希望者は無料ですが、求人を出す企業は費用がかかります。
つまり、転職エージェントにとっては、求人を出してくれる企業がお客様ということになります。
もちろん、転職希望者と求人を出す企業の両方がいて成立するビジネスですが、エージェントとしては費用を払ってくれている企業側に対する責任が重いことは理解できるでしょう。
企業に自信をもって推薦できるような人材でなければ、サポートの優先順位は落とさざるを得ません。
担当する転職希望者の多さ
エージェントはひとりで多くの転職希望者を担当しており、担当している転職希望者をより良い求人案件にマッチングするためには時間との勝負で業務を進めています。
面談をドタキャン、指示されたことを期日内に行わないなど、社会人として常識的な行動ができない人はその時点でサポート対象から外してしまう可能性は高いでしょう。
エージェントに見捨てられるとどうなるのか
エージェントに見捨てられると、まず連絡がこなくなります。
転職エージェントでは、エージェントのサポートがなければ求人に応募できない仕組みとなっているため、コミュニケーションが途絶えてしまうのは大きなマイナスです。
特に、非公開の求人案件はエージェントが紹介してくれなければ、その存在を知ることもできないので、かなり不利になるでしょう。
見捨てられないために
エージェントに見捨てられないために気を付けるポイントは特別なことではありません。以下の5項目をしっかり守れば見捨てられることはないでしょう。
- やる気を見せる:とにかく転職したいというアピールが大事です。エージェントとの面談では、「転職に向けて一生懸命頑張るのでサポートよろしくお願い致します!」という気持ちが伝わるようにやる気を見せましょう。
- 社会人としてのマナーは守る:時間や約束は守り、都合が悪くなった場合は必ず連絡を入れましょう。服装や言葉遣いなど、常識的な大人としての振る舞いは必須です。
- 書類はしっかり作成する:履歴書や職務経歴書の手抜きは伝わります。自分の強みを伝えられるよう丁寧に作成しましょう。
- アドバイスに従う:転職活動のプロで経験豊富なエージェントから送られたアドバイスは真摯に受け止め、改善すべき点や努力すべき点に向き合う必要があります。
- 定期的に連絡をとる:受け身にならず、連絡が途絶えがちだと感じたら、自分から確認の連絡をとるように積極的に動くことをお勧めします。
まとめ
転職を目指して行動を起こしても、頼りにしていたエージェントに見捨てられてしまうと転職活動が暗礁に乗り上げてしまいます。
せっかくのチャンスを潰してしまわないように、エージェントとは良い関係を築き、しっかりサポートしてもらうようにしたいものです。
もし、どうしても難しそうであれば、見捨てられてサポートを受けられないところにしがみつくよりも、転職エージェントを変更してみることをお勧めします。
違う環境で新しい自分を打ち出すことで、良いエージェントとの出会い、その先に良い転職先との出会いが生まれる可能性が高まります。