転職時も健康診断が必要って本当？受診方法や注意点等について

会社員なら毎年受けることになる健康診断ですが、実は在職中だけでなく、転職時にも必要とされています。

転職活動中や入社前後に、会社から健康診断を受けるように言われたら…どうすればいいのでしょうか？

今回は『転職時も健康診断が必要って本当？受診方法や注意点等について』まとめました。

転職時に健康診断が必要になる理由

会社が人材を採用するにあたっては、労働安全衛生規則第43条において「常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し、医師による健康診断を行わなければならない」とされており、雇い入れ時健康診断が義務づけられています。

会社から健康診断について言われるのは、入社前後に限らず、最終選考等の内定前の段階でもありえますが、業務の特性上支障が生じるというような場合を除き、基本的には、合否を判断する材料として利用されることはないと考えられます。

雇い入れ時健康診断が必要な「常時使用する労働者」とは、

上記①②のどちらにもあてはまる人のことを指します。

正社員、アルバイト、パート等の雇用形態は問いません。

①のみにあてはまるという場合でも、1週間の労働時間が同業務にあたる通常の労働者の2分の1以上の人については、雇い入れ時健康診断を実施が望ましいとされています。

会社から指定がなく、自分で探す場合は、病院、クリニック、診療所、保健所等、多くの施設で実施されているので、自分の都合に合わせた受付時間や場所から検討しましょう。

ただし、施設によっては、健康診断の時間を限定していたり、そもそも健康診断はしていないということもあります。事前に確認や予約をしたうえで受診するようにしてください。

雇い入れ時健康診断では、11項目の検査を必須としています。

自分で探した施設等では、「雇い入れ時健康診断」と伝えればスムーズです。

会社や業務内容によっては、上記に加え、検査項目が追加されることもあります。

雇い入れ時健康診断の費用については、以前に「法で事業者に健康診断の実施義務を課している以上、当然事業主が負担すべきものである」との通達があったものの、実情としては、会社により対応が異なります。

本人で一旦立て替えて後日精算となる場合には、宛名を会社にした領収書を発行してもらうことを忘れないようにしましょう。

もし本人負担となるようなら、料金は医療機関により大体5,000円～15,000円程（保険適用外）とかなり幅があるので、調べておかれることをおすすめします。

直近で健康診断を受けている場合は、雇い入れ時健康診断の全部または一部を省略できるかもしれません。

既に受けている健康診断が、雇い入れ時健康診断としては検査項目が足りていないということもあるので、健康診断書を準備のうえ、転職先へ相談してみましょう。

健康診断書の発行までには2～3週間程かかると考えられるので、健康診断はなるべくゆとりを持って受診するようにしましょう。

繰り返しとはなりますが、雇い入れ時健康診断は会社の義務であって、過去事例からも合否判断に使用するのは望ましくないとされています。

健康診断の料金は、施設によって10,000円位違ってくることもあるので、本人負担の場合はぜひ調べてください。

前職で受けたばっかりなのに、また健康診断！？と憂鬱な方は、前回受けた時期や検査項目によっては全部か一部を省略できるかもしれません。会社へ相談してみましょう。