あなたの会社は、残業は多いですか?あなた自身はいかがでしょうか。働き方改革が言われる昨今、まともな会社であれば、全く残業時間について触れられない企業は恐らくないでしょう。
最近ではアカデミー賞を受賞した映画パラサイトのポン・ジュノ監督が撮影に際し時間や曜日制限を設けたことでも話題になりました。
しかし、なんだかんだ言って、わかっちゃいるけどと、理屈をつけて残業していませんか?自己啓発本や会社の上司から言われるままやってみたものの…ということでは残業は全く減りません。
それどころか生産性を下げあなたのチームメンバーに迷惑をかけています。
いや、そんなはずはないと思った方、あるいはやれと言われて仕方なくやってみたものの一向に残業が減らない方、一言で言えば残業が減らないのは意識の問題以外何者でもありません。
工夫、改善すれば1日1時間位はあっという間に減らせます。
なんだ、精神論か、と思ったあなた。具体例を紹介しますので、読み進めてください。
残業はデメリットしかない
いわずもがな日本人の長時間労働と生産性の低さは数字が証明しています。
一般的に使用される、日本生産性本部が発表している日本の時間当たり労働生産性は46.8ドルで、OECD加盟36カ国中21位、先進国の中では1970年のデータ取得以降最下位です。 計算式上、就業時間が長ければ長いほどアウトプット効率が悪く非生産的な働き方をしていることになります。
それほど難しい話や資料などなくても実感として分かるでしょう。
誰かが1日休んだために会社の売上が大きく落ちるでしょうか。もちろんある程度の差はあります、しかし単純に月20日労働で2日休めば10%総労働時間は減りますが間違っても売上は10%減らないでしょう。
また、「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というパーキンソンの法則があります。つまり時間があれば、あるだけ費やしてしまうのです。
因みに厚生労働省の「過労死等防止に関する特設サイト」では「週労働時間が60時間以上の労働者をなくすよう努めましょう。」とされ、一般的に80時間を超えると過労死認定されやすいと言われています。
残業は意識の問題
そうはいっても残業減らないこともあるかもしれません。しかし、敢えて言えば減らないのは気持ちの問題です。人は環境に甘んじる傾向があり、証明されています。
意識の問題を話した理由はここにあります。
しかし、現実的に意識だけで良くならないのも事実です。
「やる気」で解決するならこんな楽な事はありません。私がこれまで実践してチームの残業を約30%減らした方法を紹介します。
ここでの残業は17時以後の勤務時間を示しており、総労働時間とは少し意味合いが異なります。
具体的な方法
メンバーの労働時間の開示をすること。
これは最も簡単で効果的です。時間は人に偏っているケースが多く、一番厄介なのは生活残業よろしく好んで残業している人です。仕事内容か違うからこんな開示は意味が無い、などの反発があるかもしれません。
しかし売上目標を立てて進捗をオープンにしない会社はまずありません。残業時間を減らす事を可視化させるのも当然です。残業時間が多い人は売上目標を達成しないセールスと同じなのです。仕事に偏りがあるなら権限委譲ら業務再配分のチャンスです。
紙に書き出す
今日やる仕事を紙に書き出します。書き出したら今日やるべきものを、時間から逆算します。ポイントは意地でも時間内に終わらせるために何をすべきかを「書く」ことです。頭と中だけで整理しては絶対いけません。
チームの仕事なら進捗を可視化させます。そして今日の目標を書いて1日終わったらちゃんと振り返ります。1日に必要な仕事時間を記録し、そこから検証します。そして少しずつでも良いので業務を減らせるよう考えます。
大事なのはまず時間ありきです。
さきほどの「パーキンソンの法則」を逆に考えれば良く、時間がなければないで、その中で人は成果を出そうとするものです。
机の整理整頓
一見関係ないように思いますが仕事には整理整頓はとても大切です。
有名な大塚商会の調査では残業の多いチームは年間約150時間、1日約36分が探しものをしている時間です。
机の中、外、パソコンの中を定期的に整理しましょう。紙の資料は電子化してタグや名前で検索できるようにして、なるべく個人でもつのではなくチーム全体で共有しましょう。
あなたにとって必要な資料や勉強材料は他のメンバーにも必要かもしれません、メンバーの仕事も効率化できて喜んで貰えるかもしれませんね。
最後に
例えばGoogleなどではそもそも労働時間は問題ではなく、成果が重要です。
時間で管理することに意味を見出してないという考え方が一般的です。これはとても大事ですけど、現実的に多くの人はそういう事とは別の、時間に縛られた生産性を求められています。先程の具体例以外にもパソコンの辞書機能を使ってよく使う単語を登録するとか、細かく上げればたくさんあります。
残業は減らそうという気持ちが非常に大切ですが、具体的な方法がないと精神論で終わってしまいますので是非参考にしてみて下さい!