「今の会社が嫌で転職したいけど、逃げだと思われないだろうか」
「ここで転職をして逃げたら、人生ずっと逃げ続けることになるのではないだろうか」
今勤めている会社が嫌になり、転職を決断した時、ふと「転職は逃げではないか」と考えてしまうことがあるのではないでしょうか。
特に転職理由が今の会社が嫌で、一刻も早く辞めたいというネガティブな理由であれば、なおさら「転職は逃げ」という考え方になってしまいやすいです。
また、1つの会社に最後まで勤めることが美徳だと考える人も、古い気質の会社にはいます。
このように「転職は逃げ」という考え方はいまだにありますが、転職は逃げではけっしてありません。
転職が逃げではない理由
転職が逃げではない理由は、次の通りです。
- 転職すること自体、前向きな行動であるため
- 「転職は逃げ」は、転職ができなかった人の言い訳であるため
- 転職は当たり前の時代になるため
①転職すること自体、前向きな行動であるため
いまだに転職をネガティヴなイメージで捉える人がいますが、転職すること自体、前向きな行動です。
なぜ転職しようと決意したのかを思い返してみてください。
- 人間関係に疲れ果てた
- 労働時間が長い
- 給料が低い
- このまま会社にいても将来性がない
前向きに言い換えるならば
- 信頼できる仲間と仕事がしたい
- 労働時間を減らし、プライベートを充実させたい
- 給料を上げて暮らしを豊かにしたい
- 自分の市場価値を高める会社に入りたい
このように、一見するとネガティヴな理由に見える転職でも、ポジティブな理由に言い換えることができるのです。
仮に今の会社を退職したい一心で転職を決意していたとしても、現状をよりよくしていきたいという前向きな気持ちには変わりありません。
転職は逃げではなく、前向きなアクションなのです。
②「転職は逃げ」は、転職できなかった人の言い訳であるため
残念ながら「転職は根性なしがすること」、「1社で死ぬまで働き続けることが美徳だ」と考えている人もいます。
そういう転職を逃げだと考える人は、そもそも転職をしたことがありません。
もし転職を肯定しまうと、1社でずっと働いてきた自分を否定されているような気がしてしまうのです。
そのため転職をしたことがない人は、転職しようと考えている人に対して、強く反発します。
転職以外のことでも同じようなことが言えるでしょう。
例えば、
- 会社を辞めてフリーランスになる
- 結婚せず、一生独身で過ごす
- 学校に行かない
このように普通の人と違う行動をする場合は、周りの人から否定されていまいます。
そのような行動を否定する人は、自分の常識では受け入れることができず、自分が「選択してこなかった」あるいは「選択できなかった」ため、否定してしまうのです。
しかし「転職は逃げ」だと最初から決めつけ、思考停止状態で1社にしがみつく人生を選択している方が、逃げているのではないでしょうか。
人は変わらないという選択をする方がよっぽど楽なのです。
一方、勇気を持って転職という道を選択した人は、けっして逃げてはいません。
周りから反対されても常識にとらわれず、人生をよりよくしていきたいという気持ちで
転職を決意した人を否定する権利は誰にもないのです。
転職は逃げだと言われても気にせず前に進みましょう。
③転職は当たり前の時代になるため
これから転職は、当たり前の時代になっていきます。
終身雇用の崩壊や働き方の意識改革により、転職する人が増えています。
リクナビNEXTの2019年調査(全国の20代〜50代の働く男女209名にアンケート調査を実施)によると、「転職活動をして、実際に転職した人」が52.6%と半数以上を占めました。
これに「転職活動をしたが、転職はしていない人」(12.4%)を加えると、65%の人が転職活動をしたことがあるという結果になったのです。
このように転職に対する意識が変わってきており、転職をしたことがない方が、将来的に珍しくなるかもしれません。
テクノロジーの発展やグローバル化、新型コロナウイルスの影響により、時代の変化は激しさを増しています。
このような変化の激しい時代では、淘汰される会社も次々出てきており、同じ会社に勤め続けることができるか定かではありません。
むしろ今勤めている会社は、いずれなくなるかもしれないという気持ちで、転職を意識した方が良いでしょう。
転職を前提とし、現職で次につながる経験を積みながら、自分のスキルを高めていく。
このように前向きに、主体的に転職の準備をしている人のことを逃げだとはけっして言いません。
転職が当たり前の時代になっていく中で、転職が逃げという価値観はなくなっていくでしょう。
自分の人生を生きる
転職が逃げではないかと考えてしまう人は、周りを気にしすぎてしまう傾向があります。
転職を決意することで、周りから反対されたり、自分でも転職していいのだろうかと思ってしまったりすることもあるでしょう。
しかし私たちは他人の人生を満たすために生きているのではなく、自分の人生を満たすために生きているのです。
中には周りを気にしすぎて転職できず、長年同じ会社に勤めて後悔した人もいます。
転職を1度考えたとしても、何も行動に移さなければ、「あの時転職した方がよかったのではないだろうか」とふとした時に考えてしまうものです。
結局「転職をせずに変わらないことを選んで逃げた自分」に後悔してしまいます。
自分の人生をよりよくしようと決意した転職は、周りに何と言われようが絶対に逃げではありません。
勇気を持って転職を決意した自分に自信を持ち、他人ではなく自分の人生を生きていきましょう。